会社データ
- 会社名:HACERA(ハセラ)
- 国:アメリカ合衆国
- 設立:2016年
- 本社所在地:San Francisco、CA、94111、USA
- ホームページ:https://hacera.com/
会社紹介
HACERA(ハセラ)は、アメリカに拠点を置くブロックチェーン技術を活用したプライバシーや複数の参加者による安全な情報交換技術の開発などに注力しているスタートアップ企業である。
同社のパートナーには、スマートコントラクトのプログラミング言語のDAML(ダムル)を開発したDigital Asset(デジタル アセット)・IBM(アイ・ビー・エム)・Microsoft(マイクロソフト)・ORACLE(オラクル)・The Linux Foundation(ザ リナックス ファウンデーション)やHYPERLEDGER(ハイパーレッジャー)といった企業・団体が明記されている。
HACERAのサービスには、複数のブロックチェーンネットワーク・組織やプロジェクトを統合するプラットフォーム「Unbounded Network(アンバウンデッド ネットワーク)」がある。
導入背景
世界中で新型コロナウイルスの流行が続いている。
パンデミックと闘う臨床医・科学者や研究者は、この危機を収束させるために検証された正確なデータを必要としている。CDC(米疾病対策センター)・WHO(世界保健機関)などは、信頼できる情報を提供しているものの、病院や政府機関、官民パートナーシップの間でやり取りされているデータの多くは一貫性がなく、また、簡単に共有できないといった課題がある。
この課題を解決するためにHACERAは、新型コロナウイルスに関するデータのオープンプラットフォームを開発した。
概要
HACERAは、IBM・ORACLE・WHO(世界保健機関)などと連携して、ブロックチェーン技術を活用した新型コロナウイルスのオープンデータプラットフォーム「MiPasa(ミパサ)」を構築した。
同プラットフォームは、質や信頼性の高いデータを収集し、適切なユーザーが簡単にアクセスできるようにするために、医療の専門家、ソフトウェアやアプリの開発者、プライバシーの専門家などからなるグループからサポートされている。
「MiPasa」には以下の特徴がある。
- ①データソースを統合し、その際の矛盾への対処、エラーや誤報告の特定を行い、新しいフィードをシームレスに共有できるように設計されている。また、情報はブロックチェーンの特性により改ざんすることができなくなっている。
- ②ユーザーのプライバシーを安全に保護しながら、サイロ化された健康データと位置データを組み合わせることにより、新型コロナウイルスの発生を安全かつ民主的に管理することが可能である。
- ③感染経路と発生に関するビッグデータを世界中のAIに送信することにより、特定地域や世界の疫学トレンドを監視・予測し、無症候性キャリアの発生や感染のホットスポットの検出に役立てることが可能である。
- ④厳格なプライバシー規制に準拠するために、一部の金融機関のみが使用している高度なデータ分析・プライバシーツールを採用している。また、世界でも有数の暗号技術者が実装したプライバシーおよび暗号化技術を使用している。
このように「MiPasa」は、臨床医・科学者や研究者だけではなく、技術者・データサイエンティスト・公衆衛生関係者などにも必要なデータを提供することで、感染爆発の防止や回復を支援するための解決策を考案する手助けとなることが期待されている。
ブロックチェーンの説明
「MiPasa」には、IBMが主導開発元であるブロックチェーン・フレームワーク「Hyperledger fabric(ハイパーレジャー ファブリック)」が採用されている。
同プラットフォームは、「IBM Blockchain Platform(アイ・ビー・エム ブロックチェーン プラットフォーム)」や複数のブロックチェーンを接続するために「Unbounded Network」を使用している。
「MiPasa」は、WHOやCDCなどの機関から提供されたデータが登録されており、APIによって独自のアプリケーションを迅速に構築することも可能である。
使用技術
- Hyperledger fabric(ハイパーレジャー ファブリック)
- コンセンサス アルゴリズム:Practical Byzantine Fault Tolerance
- 言語:Go Java
参考URL・文献
- HACERA – Blockchain with Confidence
https://hacera.com/ - MiPasa
https://app.mipasa.org/ - Unbounded — To Network with Networks
https://unbounded.hacera.com/ - Utliize blockchain-backed COVID-19 data with MiPasa by HACERA – Call for Code
https://developer.ibm.com/callforcode/blogs/mipasa-open-data-hub-enables-developers-to-build-apps-to-fight-covid-19 - MiPasa project and IBM Blockchain team on open data platform to support Covid-19 response – Blockchain Pulse: IBM Blockchain Blog
https://www.ibm.com/blogs/blockchain/2020/03/mipasa-project-and-ibm-blockchain-team-on-open-data-platform-to-support-covid-19-response/ - IBM、オラクル、WHOなどが新型コロナ対策で連携──ブロックチェーンベースのデータハブ構築 | CoinDesk Japan | コインデスク・ジャパン
https://www.coindeskjapan.com/45931/ - Home – Digital Asset
https://digitalasset.com/
類似サービス
ブロックチェーンで臨床試験を加速。データ共有アプリ「DocuSeal」
https://crypto.watch.impress.co.jp/docs/news/1222366.html
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